Gynecology

婦人科

新設となる婦人科では思春期から高齢者まで様々な年代の方の女性相談を行っていきます。
若い患者様が来院しやすいよう婦人科は専門の待合室をご用意し、プライバシーに配慮します。
また、車いすだからと受診をあきらめてしまう方も多いと聞きます。
新病院は車いすが内診台に横付けでき、平行移動のみでご負担かけず診察できるよう設計しております。
高齢の方、障害のある方でも気軽に診察を受けて頂けるように工夫しております。
それぞれのニーズにお応えし、女性が利用しやすい環境づくりを積極的に行うよう心がけます。

 

主な病気

月経異常(月経不順・周期異常・痛み、量の異常)
不正出血・腹痛
子宮筋腫・卵巣腫瘍
子宮がん検診・異常を診断された場合の精査(子宮頸部異形成)
思春期・若年女性の診療
更年期障害
骨粗鬆症
その他お気軽にご相談ください。

 

所属医師

医療法人社団博栄会 赤羽中央総合病院 婦人科 医長
田中 ゆりあ Tanaka Yuria

日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会専門医(母体・胎児)

【婦人科ドクターよりひとこと】

今まで特に周産期医療に長らく携わってきました。
不妊クリニックの勤務経験もあり、不妊の悩みや妊娠・出産に関しても少しはお力になれるかなと思います。些細なお悩みでも患者さんにとってベストな解決策を一緒に考えていきたいと思っていますので、お気軽にご相談ください。

 

施設紹介

待合室

一般外来とは別に婦人科専用受付と待合室を用意しており、待合室に余裕がある場合はご家族もお入りいただけますが、混雑の際は原則としてご本人のみとさせていただいています。

内診台

上昇・下降・回転・リクライニングなどの機能が付いており患者様に負担がないよう配慮がされております。また、車いすが内診台に横付けでき、平行移動のみでご負担かけずに診察できるよう設計しておりますのでご安心ください。

診察台

診察台を上昇・下降させることができますので、内診台同様患者様にご負担をかけないよう配慮がされております。スペースを充分確保しておりますので車椅子でも安心してご利用いただくことが可能です。

コルポスコピー

こちらの機械では子宮頸部を拡大鏡で拡大して観察する検査を行うことができ、必要に応じて組織を少量採取して診断を行います。適切な時期に使用することにより、子宮頸部の異常を子宮頸がんになる前に発見することが期待できます。

清掃・除菌・消毒

感染症対策として、診察室内を定期的に清掃・除菌・消毒を行っております。
内診台などよく手が触れる場所は使用ごとに除菌・消毒を行っておりますので安心してご利用ください。

婦人科専用トイレ

診察室のすぐ隣には婦人科の専用トイレがございます。
検査の際の移動も少なくなるよう配慮されておりますので、患者様の負担を極力少なくした診察を心掛けております。

院内における他科との連携

赤羽中央総合病院には様々な診療科目がございますので、1人の患者様に対して他科との連携によって様々な処置を行うことが可能です。総合病院ならではの最新のMRIやCTなどの医療機器の設備も充実しております。

 

婦人科

赤字:女性医師

午前9:00〜12:00
(最終受付11:30)
田中 田中 田中 田中
午後14:00〜17:00
(最終受付16:00)
田中 田中 田中 田中
午前9:00〜12:00
(最終受付11:30)
午後14:00〜17:00
(最終受付16:00)
田中 田中
田中 田中
田中 田中
田中 田中

 

月経異常(月経不順・周期異常・月経痛・月経血量の異常)

月経異常とは、正常な月経の範囲外にある状態をいいます。
症状には個人差があり、病気ではないからと我慢してしまう方も多いですが、おなかが痛い、腰が痛い、腹部膨満感、吐き気、頭痛、イライラ、憂鬱など程度が強くお悩みならそれは病気と認識して治療します。
月経異常はひょっとしたら子宮内膜症・子宮筋腫などの病気のサインである可能性もあります。

 

子宮筋腫・卵巣腫瘍

子宮筋腫とは子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30代以上の女性の約30%に認められる婦人科において最も多くみられる病気のひとつです。発生する原因は不明ですが、女性ホルモン(エストロゲン)の影響で大きくなることがわかっており、反対に閉経後には自然に小さくなることがほとんどです。
卵巣腫瘍とは卵巣にできる腫瘍で、症状としては腹部膨満感、下腹部痛、頻尿などがありますが、小さいうちは無症状で経過することが多く、大きくなったり腹水がたまったりしてから症状が出現することが多いのです。
良性、境界悪性(中間型)、悪性腫瘍に分類され、その種類は多彩です。
子宮筋腫や卵巣嚢腫の診断にはMRI検査が有用です。当院のMRI装置は、従来型より開口径が広く、狭いところが苦手な方でも検査を受けていただきやすくなっています。(オープン型とは異なります。)

 

不正出血・腹痛

不正出血の原因としては、卵巣機能不全による月経異常のほか、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの病気や、クラミジアなどの感染症による炎症などが考えられます。血液検査によるホルモン値の確認や、子宮頸がんや体がんの検査、超音波検査などで原因を検索します。
婦人科で原因がみつからない腹痛などの場合は、内科や外科での他の腹部の検査も引き続き行うことができます。

 

骨粗鬆症

女性は閉経後に骨密度が低下します。また、偽閉経療法などの月経を止める治療が骨密度に影響する場合もあります。
骨の強さは骨密度だけではなく、構造も含めて判断します。
当院機器は海綿骨構造指標(TBS ; Trabecler Bone Score)の計測も可能です。
家に例えると、骨密度が柱の強度だとすると、TBSは柱の位置や偏りに相当します。
骨の状態を正確に診断することで骨折リスクを回避する可能性が高まります。

 

子宮がん検診・異常を診断された場合の精査

子宮がん検診は一般的に子宮頸がんの検診のことをいいます。
子宮がん検診の検査で異常が見つかった場合は、精密検査が必要になります。
自覚症状がない事や、検査検査への不安で再検査を受けずにいる方も多いかと思いますが、精密検査の必要があっても進行したがんであることは意外と少なく、自然に治る場合やがんになる前の状態であることが多いため、落ち着いて精密検査に臨むようにしましょう。

 

思春期・若年女性の診療

生理痛が辛くて動けないで寝込んだり、テストやスポーツで本調子が出ないなどさまざまな問題を抱えています。
初経からしばらくは月経不順があってもあまり心配ありません。思春期始まりのころは、まだ性機能が未熟なので、ちょっとした体調不良や、心の不安などでも月経は不順になる場合があります。
しかしそんな症状も放置しすぎてしまうと将来の妊娠・出産に影響したり、自身の健康にも関わってきます。
初めての婦人科受診は中学生・高校生でも決して早すぎることはありませんのでお気軽にご相談ください。

 

更年期障害

更年期とは、閉経をはさんだ前後約10年間をさし、閉経の平均年齢は50歳くらいといわれております。
更年期を迎えると卵巣の機能が徐々に低下しはじめ、エストロゲン分泌の急激な低下に伴い、様々な症状が現れます。
その症状の中でも他の病気ではないものを「更年期症状」といい、その中でも日常生活に支障をきたすほどに症状が重い場合「更年期障害」と診断され、治療を必要とします。
まずはどんな症状も我慢せず、その症状が更年期障害によるものなのかどうか、診断を受けることが大切です。

 

高齢の方の診療

加齢に伴う体の変化で、女性特有のものもあります。出血や、腟の乾燥感、かゆみなどの様々な症状が出ることがあります。
感染や炎症、腫瘍や骨盤臓器脱がないか確認し、女性ホルモンの腟錠で治療を行います。
膀胱や子宮が下がる臓器脱の場合は、ペッサリーという器具で治療を行います。
当院では通常のリングタイプ以外のペッサリーのフィッティングキットを揃えており、試着することができます。
ペッサリーが合わない方はフェミクッションという下着のようなタイプの器具も、サンプルを試すことができます。

【骨盤臓器脱の症状】

 

ペッサリー

ペッサリーは腟内に挿入して臓器を押し上げる装置です。病院で挿入して定期的に交換することが基本ですが、ご自分で着脱する方もおられます。リング状のタイプのほか、リングの内側から臓器が下がってくるのを防ぐタイプ、自己着脱しやすいスティック状のタイプなどがあります。画像はフジメディカル のMilexペッサリーです。

フェミクッション

フェミクッションは、必要な時に患者様ご自身で使用でき、下着のように見えるデザインとなっています。臓器が腟内に戻っている状態で腟口をクッションで抑え、ホルダーとサポーターで押上げ保持します。装着してすぐに症状を緩和することができます。
画像は女性医療研究所のフェミクッションです。

 

不妊治療

健康な男女が、避妊しなくても一定期間妊娠しない場合、不妊といい、一般的には1年ほどを一定期間と定義されています。
その場合、妊娠に向けて、検査や治療を行うことが必要となってきますが、当院では、
まずその第一段階のタイミング法や、飲み薬による排卵誘発を行います。
タイミング法とは、超音波検査で卵胞をチェックし、排卵日を予想して正確なタイミングで夫婦生活を持っていただく方法です。
排卵しにくい方には飲み薬による排卵誘発を行います。

当院では「できるだけ自然に妊娠したい」という方に上記の方法を行っています。
一般的にはタイミング法の妊娠率は1周期あたり1~2割です。当院で3~6周期タイミングを合わせて妊娠しない場合、
基本的には速やかに高度生殖医療専門の医療機関へご紹介していますが、患者様のご希望を優先しています。

当院にはお子さん連れで受診できます。また、体外受精や人工授精までは希望しないけれど、
まずタイミングはしっかり合わせてみたいという方に向いています。

 

がん治療卒業後の健診

子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなど女性のがん治療が終了し、治療を行っていた施設から、
「現在再発はありません。卒業です」と言われた方の定期健診を行います。
細胞診、血液検査、超音波検査をはじめ、骨密度検査や乳がん検診、必要に応じてCTやMRIなどの検査も可能です。
婦人科がん治療後のリンパ浮腫診療も行っています。
※がん治療は行っておりません。

 

子宮頸がんワクチン

当院では、9価の「シルガード9」の接種を行っています。
「シルガード9」ではヒトパピローマウイルスの6、11、16、18、31、33、45、52、58の
9つの型のウイルス感染を防ぐことができます。
このワクチンで子宮頸がんの原因となるHPVの88.2%をカバーしています。
接種は1回目の接種後、2か月後の2回目、6か月後の3回目と合計3回の接種が必要です。
性交渉開始前の接種が望ましいのですが、感染の既往があってもワクチンが有害となることはなく、
まだ感染していない型の将来の感染を防ぐことが期待できます。(感染している型のウイルスに対する治療効果はありません。)

 

ブライダルチェック

ブライダルチェックとは、結婚前に行う健康診断のようなものです。妊娠前にわかっておいたほうがよい病気や、パートナーから感染したり、させたりするリスクのある感染症のチェックのセットになっています。一番安心なのは人間ドックなどで全身を調べることですが、
ドックで婦人科がない場合などにブライダルチェックとしてまとめて検査ができますので、おすすめです。

【ブライダルチェック価格】

(血液検査のみ)
シンプルコース    22,000円  (税込み)
血算(貧血検査)、B 型肝炎、C 型肝炎、RPR法定性、TPHA定性、HIV、風疹抗体

スタンダードコース  33,000円 (税込み)
上記+子宮頸部細胞診、超音波検査、クラミジア抗原検査+淋菌抗原検査