泌尿器科
泌尿器科では主に排尿や内分泌機能に関連した臓器における疾患に対応します。前立腺癌、膀胱癌、腎盂尿管癌、腎癌、精巣癌などの悪性腫瘍及び尿路結石や前立腺肥大症、過活動膀胱、副腎腫瘍などの良性疾患を主に診察し治療を行います。極力短期入院で行えるような配慮を心がけています。
【診療内容】
・膀胱鏡や尿管鏡を用いた診断、治療
・尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石)、排尿障害(前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因性膀胱など)、尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、性感染症)などの診断、治療
・尿管ステント留置(結石嵌頓に対しての緊急対応含め)
・膀胱瘻作成、管理
・自己導尿管理
・泌尿器悪性腫瘍(副腎、腎臓、尿管、膀胱、前立腺、精巣など)の診断および治療(化学療法、手術療法)
・副腎腫瘍(内科で検査・診断)に対しての腹腔鏡下手術
・進行性悪性腫瘍に対する全身化学療法
赤羽中央総合病院 泌尿器科の3つの強み
1尿路結石に対しての積極的な治療
結石の部位により腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石などと呼ばれますが治療に関しては結石の部位、大きさにより方針を決めます。
１保存的治療
一般的には自然排石の可能な尿管結石(10mm以下)に関しては約1か月程度の疼痛対応を含めた薬物治療を行い、自然排石を期待します。
２体外衝撃破結石破砕術(ＥＳＷＬ)
自然排石が期待できない、もしくはできないもので体外衝撃破結石破砕術の適応のあるものに対し行います。
⇒体外衝撃波結石破砕術
３経尿道腎尿管結石破砕術(レーザー破砕術)
腎臓内に大きな結石や多数の結石がある、尿管内に結石が長期間嵌頓しているなどの場合に経尿道腎尿管結石破砕術などが選択されます。
⇒経尿道腎尿管結石破砕術
４緊急尿管ステント留置
結石による尿路の閉塞がある場合、もしくは発熱を伴う場合には重症化を防ぐ目的、腎盂内圧を下げる目的に緊急で尿管ステント留置が必要となる場合もあります。
※1体外衝撃破結石破砕術で破砕・排石可能と予測される結石で、発症から1か月に満たないがご都合により早期の治療を希望する場合には早めの体外衝撃破結石破砕術も検討します。当日対応も可能であればおこなっています。ただ、主治医が体外衝撃波結石破砕術の適応無しと判断した場合はこの限りではございません。
当院では体外衝撃破結石破砕術は原則外来での対応となりますが、ご希望があれば入院での対応も可能です。
※2多数の結石の存在、硬い結石、巨大な結石などは経尿道腎尿管結石破砕術が選択されますが、患者様に合った適切な治療方針を提案させていただきますので一度医師にご相談ください。
※3結石は再発頻度の高い疾患です。結石成分分析の結果から食事指導を行い、定期的な画像チェックの必要な方には提案させて頂きます。
2前立腺肥大症に対しての治療
当院では前立腺肥大症の症状や検査所見により適切な治療を行います。初期は尿道を広げる内服薬で治療を行いますが、それでも症状が強く高度の排尿障害を伴う前立腺肥大症に対しては手術療法をお勧めします。
１薬物治療
前立腺肥大症は前立腺が腫大し、尿道を圧迫し排尿困難や頻尿症状が出現するものです。治療としてはまずは薬物療法を行います。
２手術療法
薬物治療による効果が無効の場合に手術療法が選択されます。
①経尿道前立腺切除術：前立腺を尿道側から切除する手術
サイズの比較的小さな前立腺肥大症に適応となります。
②経尿道前立腺核出術(HoLEP)：前立腺を尿道側からくり抜き(核出)膀胱内に移動させてからモルセレーターという機器で細断し除去する手術です。サイズの大きい前立腺肥大症が対象です。
⇒HoLEP治療
③前立腺水蒸気治療(wave、Rezum)：水蒸気を用いて前立腺を萎縮させる治療
前立腺内に水蒸気を注入し、前立腺を萎縮させ尿勢を改善させる治療です。
前立腺を切らないので入院期間が短いメリットがあります。
⇒前立腺水蒸気治療(wave)
3悪性腫瘍に対しての低侵襲手術
悪性疾患に対しての手術として、腎盂尿管癌、腎癌、前立腺癌、膀胱癌に対しては腹腔鏡を用いた低侵襲手術を行っております。従来の開腹手術に比べ切開が小さく術後の回復が早いのが特徴です。ただし、癒着や腹腔鏡手術の困難が予測される症例におきましては開腹手術を選択するもしくは術中に開腹手術に移行する場合もございます。
手術実績
| 【主な手術実績】 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | |
|---|---|---|---|---|
| 10月～12月 | 1月～12月 | 1月～12月 | ||
| 1 | 膀胱悪性腫瘍手術（切除） | 2 | 1 | |
| 2 | 膀胱悪性腫瘍手術（全摘）回腸又は結腸導管を利用 | 1 | 1 | 4 |
| 3 | 膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）電解質溶液利用のもの | 7 | 53 | 49 |
| 4 | 経尿道的前立腺手術（電解質溶液利用のもの） | 14 | 48 | 20 |
| 5 | 経尿道的電気凝固術 | 4 | 2 | |
| 6 | 陰嚢水腫手術（その他） | 1 | 4 | 1 |
| 7 | 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 | 25 | 56 | 116 |
| 8 | 包茎手術（環状切除術） | 1 | 1 | 6 |
| 9 | 膀胱結石、異物摘出術（経尿道的手術） | 10 | 9 | |
| 10 | 前立腺悪性腫瘍手術 | 2 | 5 | 4 |
| 11 | 精巣（睾丸）摘出術 | 1 | ||
| 12 | 精索捻転手術（その他のもの） | 1 | ||
| 13 | 経尿道的尿路結石除去術（レーザーによるもの） | 14 | 58 | 88 |
| 14 | 経皮的尿路結石除去術 | 2 | ||
| 15 | 膀胱瘻造設術 | 3 | ||
| 16 | 精巣悪性腫瘍手術 | 3 | ||
| 17 | 尿道狭窄内視鏡手術 | 4 | 4 | 6 |
| 18 | 腎（尿管）悪性腫瘍手術 | 1 | 7 | 4 |
| 19 | 尿失禁手術（ボツリヌス毒素によるもの） | 2 | ||
| 20 | 精索静脈瘤手術 | 1 | ||
| 21 | 前立腺被膜下摘出術 | 1 | ||
泌尿器科専門スタッフ
濱田 理宇 Hamada Riu
癌治療(特に前立腺)
前立腺肥大症手術
尿管結石治療 など
尿路結石に関して、体外衝撃波結石破砕術を行わない施設が多い中、当院では適応や発症からの時期にもよりますが、体外衝撃波結石破砕術の有効な症例に対しては積極的に利用しています。
神田 貴祥 Kannda Takayoshi
泌尿器一般
患者さんの権利を尊重し、患者さん一人ひとりに最適な医療の提供に努めます。
そして、今まで培ってきた内視鏡手術、腹腔鏡手術の経験を生かし、患者さんのお役に立てるよう尽力いたします。
阪本 大貴 Sakamoto Hiroki
泌尿器科
診療日
毎週
月〜金曜日 午前・午後
土曜日 午前
診察担当医表
赤字：女性医師
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前9:00〜12:00 (最終受付11:30) |
濱田 | 後藤 | 後藤 | 橋本 | 神田 | 交代制 |
| 午後14:00〜17:00 (最終受付16:30) |
阪本 | 阪本 | 後藤 濱田 |
神田 | 濱田 |
| 午前9:00〜12:00 (最終受付11:30) |
午後14:00〜17:00 (最終受付16:30) |
|
| 月 | 濱田 | 阪本 |
| 火 | 後藤 | 阪本 |
| 水 | 後藤 | 後藤 濱田 |
| 木 | 橋本 | 神田 |
| 金 | 神田 | 濱田 |
| 土 | 交代制 | − |
※土曜日の診療は第1・第3は濱田先生、第2・第4は神田先生、第5は阪本先生となります。