Column

病院長コラム

ウィズコロナ時代の「安心」について

いま、テレビならびにインターネットで、政府広報CM「厚生労働省からのお知らせ:上手な医療のかかり方「がん検診」篇」が放映されています。

国立がん研究センターの中釜斉理事長がそのCMの中で発言しています。
「がんで亡くなられる方は年間37万人以上になります。早期発見、早期治療が鍵です。ところが今年になって、がん検診の受診者が減っています(前年同月比で80-90%減にもなっているというグラフが表示される)。新型コロナへの不安もあったからでしょうか。医療機関や検診会場では感染防止対策をしっかりやっています。安心して受診してください。」(ほぼ同様な内容で、日本小児科医会の秋山千枝子理事による子供の予防接種を勧める「小児科」篇もアップされている)。このことは、がんや小児だけでなく、慢性疾患や生活習慣病、健康診断にも当てはまりますが、私達の思いを見事に代弁したCMと感じました。

このCMが意味あるものにするために私達医療機関がなによりも全力で行うべきことは、「心から安心して行ける場所」であるように日々精進することだと思います。それは日毎に更新される感染症の知識や動向を常に正しく把握し、その上で感染防御対策を隅々まで徹底し、それを常に自己監視して最新のものにアップデートしていくという地道な方法を全うすることに尽きます。もちろん、その向こうで、本来の疾病に果敢に向き合い、確実かつ最新の医療を提供する基本も忘れてはなりません。

私共博栄会グループでは、赤羽中央総合病院に限らず、同系列の浮間中央病院、ならびに介護老人保健施設太陽の都の他、デイサービスそして訪問看護、診療部に至るまで、「安心」を最大のテーマとして取り組んでいきたいと思っております。

2020年10月
赤羽中央総合病院・院長 廣 高史