Column

病院長コラム

新年のご挨拶

2022年が幕を開けました。
本年も宜しくお願い申し上げます。

私共、赤羽中央総合病院は、昨年10月1日に新築移転し、早3ヶ月が経ちました。開院当初は、移転と同時に新しく導入された電子カルテに
対する不慣れもあって、何かと至らぬ点があったかと存じます。ここに改めてそのお詫びを申し上げるとともに、職員一同、地域の皆様の健康
を守りたいという純粋な気持ちを新年となってなお一層高くしていること、まずはお誓い申し上げたいと思います。

新型コロナウイルス感染症患者が国内で初めて認められてからちょうど2年が過ぎましたが、今なおその流行は留まることを知らず、オミクロ
ン株を中心とした第6波に突入しております。オミクロン株は、感染率は従来株よりも約5倍強い一方で、重症化率や死亡率は逆に従来株の
1/4~1/5程度とされています。ただインフルエンザの死亡率の3倍以上ということでまだまだ侮れないところはあるものの、過去2年間でえら
れた教訓を活かしつつ、正しく恐れることがより重要であると言われています。

そして再び、「人の命」と「経済の命」をそれぞれ相矛盾することなくどう守るのか、政治や行政の方々には、その適切な判断が日々刻々求めら
れています。激動する地球環境で生き残るために、生物は極めて多様な形で進化を遂げてきましたが、とくに人間は個体構造の進化以上に、ど
の生物よりも広く強い心の絆のネットワークを作ることで地球に適応してきたとされています。なので、ソーシャル・ディスタンシングという
物理的距離とは逆に、むしろ安心というものに向かって心の距離を縮め合うことで、現在のこの逆境を乗り切っていかねばならないとも言われ
ています。そんな中、私共の病院では、感染症に限らずすべての疾患に対応して、「人の命」にとって何よりも安心をもたらし、希望を提供でき
る場所であるべきだと思っております。私共では、すでに職員に対する3回目のワクチン接種を終え、旧病院よりもさらに感染症に対する対策
を鋭意整えて、地域の方々にとってますます「安心の場所」となれればと存じます。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2022年1月